2008年10月09日

Still / Pete Sinfield

 
[Still]
 川の流れであることとは、
  どのようなことであろうか
 闇のなかから沸き出でて
  苔むした水車を回し
   海への道をたどり始める。
 その流れに身をゆだねるときには、
  物事を識別する必要もないということか。
   私にはまだ解らない。

 木としてあるということは、
  どのようなことであろうか
 季節を司る妖精達に傅かれ
  大気の流れに枝を揺らし
   冷たい風を身にまとう。
 その年輪を読み解くときには、
  理性を封印する必要もないということか。
   私にはまだ解らない。

 人として今ここにあるという戸惑いは、
  どのようなことであろうか
 無邪気な子犬のように
  この美しい天球を駆ける私を
   言葉はその中心で繋ぎ止める
 仕立屋と鋳掛屋、王子達とインカの人々
 水夫達と潜水夫、私の前にあるもの達、
 そして、私。

 鳥としてあるということは
  どのようなことであろうか
 暁の空に甘い声で歌い
  世界が目覚めるとともに
   次の夜明け目指して飛び立つ。
 夢から醒めるその時に
  無垢な結末を探しているのだろうか
   私にはまだ解らない。
  
 かつて私は、
  鳥としてあり、
   川としてあり、
    木としてあったのだろうか
 高き峰を目指すものは
  光届かぬ深き谷を過ぎねばならない
   絶え間なく変り続ける時の流れのような・・・
 シーザーとファラオ、預言者と英雄
 詩人と浮浪者、
  過ぎ去りし者たち
   未だ見ぬ者たち
 画家と踊り子、山中の冒険者
 商人と博徒、銀行家とごろつき
 勝者と敗者、天使と酔いどれ
 ビートルズとボラン、雨粒と海原
 キング、ポーンそして助祭
 憶病者と灯台
 そして再びシーザーとファラオ、  そして・・・
   
posted by oimizu at 23:47 | Comment(4) | TrackBack(1) | King Crimson | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
とても哲学的で、詩的な歌詞ですね。

Posted by Maki at 2012年05月31日 08:28
この曲好きでした。高校生の頃、このアルバムを買いましたが(1979年頃かな)、当然その当時、私の周りには、この曲の理解者はほとんどおらず、他の人と話題にすることもありませんでした。今はインターネット時代になり、昔の頃のいろいろな情報を交換できる場所があり、とてもなつかしい気持ちになります。
Posted by tommycatland at 2012年12月03日 20:18
Makiさん>
元の歌詞は韻を踏みまくり
とてもあんな風に訳せないので、好き勝手に訳してみました。
Posted by おいみず at 2012年12月04日 05:56
tommycatlandさん>

21世紀になって、ピート・シンフィールドの話をするとは思いませんでした。
YouTubeとか探検しているとねあっという間に時間無くなっちゃいますよね。
新しいものも聞かなくちゃと思いつつも、懐かしい曲ばかり聞いちゃいますね。
Posted by おいみず at 2012年12月04日 05:56
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック

Peter Sinfield - Still
Excerpt: Peter Sinfield - Still (1973) Stillusion  1972-73年当時のマンティコアレーベル発足時にはプログレ人脈…、主にEL&Pとクリムゾン関係が..
Weblog: ロック好きの行き着く先は…
Tracked: 2011-02-24 21:49